こんにちは、岩松 洋です。

こんにちは、岩松です。
「社員が全然考えてくれない」
「自分で判断して動ける人がいない」
そんな悩みを抱える経営者・リーダーの方も多いのではないでしょうか?
しかし、ちょっと待ってください。
その社員は、本当に考えていない のでしょうか?
それとも、考えているけれど、それが見えないだけ なのでしょうか?
実は、この2つは全く違う現象です。
違いを理解せずに同じアプローチをしても、効果は薄くなってしまいます。
「考えていない」の2パターンを見極めよう
まず、「考えない社員」とはどんな状態かを確認しましょう。
大きく分けると、次の2つのパターンに分類できます。

1. 本当に考えていない社員
特徴:
仕事を「やらされている」と感じている
最低限のことしかしない
新しいアイデアや改善提案が全く出てこない
原因:
目的意識が薄く、なぜその仕事をするのかが理解できていない
考えても評価されない環境にいるため、考えることを放棄している
責任を取りたくない、リスクを避けたいという心理
上司が答えを知っていると思っている
考えることは自分の役割ではないと思っている
自分では解決できないと決めつけている
対策:
仕事の目的や意義を明確に伝える
「この作業が、会社の売上にどう影響するのか?」を具体的に伝える。
「あなたの仕事が、どのように顧客満足度を高めているのか?」を共有する。
考えることが評価される環境を作る
結果が出なくても、考えたプロセスを評価する。
仮説を立て、挑戦したことを認める文化を育てる。
リスクを最小化するサポートをする
「まずは60点で良いからやってみよう」と伝え、完璧を求めない。
上司がバックアップすることで、挑戦しやすい環境を整える。
上司も答えがわからないことを伝える
一緒に取り組む
(2) 考え方が分からない社員
- 特徴:
- 言われたことはやるが、それ以上のことを考えられない
- 問題の原因を深掘りできず、表面的な対応しかできない
- 自分の意見を持たず、他人の指示を待つ傾向が強い
- 原因:
- 過去に「自分で考える経験」が少なく、考える習慣が身についていない
- 問題を複雑にとらえてしまい、どこから手を付けたらいいか分からなくなっている
- そもそも考えるべきことに気づいていない
- 対策:
- 一緒に考える
- 問題があることを意識させ、解決方法を一緒に考える時間を作る。
- 仮説を立てる習慣を身につけさせる
- 例: 「なぜこの問題が起きたと思う?」と問いかけ、仮説を立てさせる。
- 仮説に対する検証プロセスを共有し、フィードバックを行う。
- アウトプットの場を設ける
- 社内ミーティングで「自分の考え」を発表する場を設ける。
- ブレインストーミングを取り入れ、意見を出しやすくする。
- 一緒に考える
2. 考えているけど見えない社員
次に、「考えているけど見えない社員」です。
このタイプは、頭の中では考えているのに、それが周りに伝わっていない 状態です。
(1) 考えたことをアウトプットしていない
- 特徴:
- 自分の中では考えているが、発言せず、行動にも表れない
- 上司や同僚からは「考えていない」と誤解されがち
- 内向的な性格や、遠慮がちな性格が影響している場合もある
- 原因:
- 発言する場がない、または発言しにくい雰囲気がある
- 自分の考えに自信がなく、意見を言うことに抵抗を感じている
- 発言しても否定された経験があり、発言することを避けている
- 対策:
- アウトプットの場を定期的に設ける
- 例: デイリーミーティングで「昨日考えたこと」を1分間発表する。
- 例: 「意見を出すのがルール」という場を設け、意見を出しやすくする。
- アウトプットを可視化する仕組みを導入する
- 例: 「考えたことシート」を使って、考えを文字に起こし、共有する。
- 例: 付箋を使ったアイデア出しで、意見を可視化しやすくする。
- 発言のハードルを下げる
- 完璧な意見を求めず、「思いついたことを話してみよう」という雰囲気を作る。
- 上司が先に意見を出し、部下が発言しやすい環境を作る。
- アウトプットの場を定期的に設ける
まとめ:考え方がわからない社員には、上司の考え方を伝え、一緒に考える場を作る
次回は、「どうすれば社員は考えるようになるのか?」 を具体的に解説します。
実践に移せる具体例を交えながら紹介しますので、ぜひお楽しみに!