数字で考える

今年度は、

将棋界のニュースがたくさんありました。

話題の中心は

藤井聡太六段でした。

連勝記録、中学生での棋戦優勝、六段昇格。など。

羽生二冠の

永世七冠のニュースは昨年末。

ほんとうにいろいろありましたが、

里見香奈女流五冠が

奨励会を退会することになった。

というちょっと残念なュースもありました。

| 満26歳の誕生日を含むリーグ終了までに

| 四段になれなかった場合は退会となる。

|

| ただし、

| 最後にあたる三段リーグで勝ち越しすれば、棋士になった

| 次回のリーグに参加することができる。

という規定を満たすことができず、

退会となりました。

棋士になった女流はいません。

奨励会でも三段リーグに挑戦できたのは

過去に二人だけ。

女流が強いとか弱いとかいう話ではなく、

母数の違いだと思います。

第62回(2017年10月~)の三段リーグは

36名で競っていました。

うち、女性は二人。

上位2名が棋士になります。

みんな三段ですから、強さはそれほど変わらないので、

女性が棋士になる確率は

およそ10.8%

けっこう低い。

里見三段は

58期から62期まで5期在籍しました。

5期の間に上位2位に入る確率は

およそ24.9%

何期か在籍したら、

確率は上がるけれど、

それほど高くはならない。

36名のうち2名とか

5期とか。

条件が厳しすぎて、

よほどの運がない限り棋士になる確率は

低いままです。

もっともっと女性が将棋を指すようになって、

奨励会に参加する女性の人数が増えてきたら、

女性棋士が誕生する日が来るのでしょう。

母数がどれだけあるか?

何回挑戦できるか?

これって、他の場面でも同じですよね。

営業とか

育成とか?

思うような結果が出ないときは、

振り返りとして、計算してみるのもいいんじゃないかと思います。

数字で考えるというと、

決算書とか時間が浮かびますが、

確率と統計も立派な数字です。