カラマーゾフの兄弟
カラマーゾフの兄弟の第2巻から。
印象に残ったフレーズ
「神を信じない者は、神の僕である民衆を信じない。」
をネタに書きます。
ドストエフスキーはロシアの作家で、
カラマーゾフの兄弟は19世紀のロシアが舞台です。
当時のロシアでの、
ロシア正教という信仰が物語の土台にあります。
これが物語を読みにくくしている一因なのですが、
今まで触れたことのない信仰というものが、
さまざまな考えるきっかけを与えてくれて、面白くもしてくれています。
詳しくないので解説はできません。
でも、冒頭の一文は印象に残りました。
神を信じない者
「神を信じない者は、神の僕である民衆を信じない」
この文章が、なぜか、
会社組織と重なったから、印象に残ったんです。
この一文には3人が登場しています。
-
「神」
「信じない者」
「民衆」
神の作った世界、
そこにいるのが神を信じない者と民衆。
神の作った世界が会社だとすると、
民衆は「社員」でしょう。
残る「神」と「神を信じない者」のどちらかが
経営者になるだろう。
一方が経営者だとすると、
もう一方は誰になるのか。
ってことを考えてて、
ひょっとしたら、どっちも経営者かも。
「自分自身を信じられない経営者は、
自らの僕(?)である社員を信じない」
これは、なんか、それっぽい感じがします。
現代に当てはまる
ドストエフスキーの描いた
当時のロシアや信仰のことは知らなくても、
物語のいろんな場面を現在に当てはめることができます。
深く考えるきっかけにつながります。
ここが一番面白いと感じるところです。
最後に、今回引用した部分、次のように続いています。
「神を信じない者は、神の僕である民衆を信じない。
逆に、神のしもべである民衆を信じた者は、
以前はまったく信じられなかったはずの、
民衆が聖なるものとみなすものをしっかり目にすることができる。」
ここも置き換えると、
逆に、経営者のしもべである社員を信じた者は、
以前はまったく信じられなかったはずの、
社員が聖なるものとみなすものをしっかり目にすることができる。」
こうなるのかな。
わからないことが見えてくる感じ。
ほんと、面白いです。