目の見えない人は世界をどう見ているのか
光文社新書 伊藤亜紗さんの
「目の見えない人は世界をどう見ているのか」
図書館で借りました。
相手の立場に立って考えるとか、
相手の行動の背景を考えるとか、
僕もいろいろ考えることが多いんですが、
その立場に立てそうもないのが
「目の見えない人」
どんな世界で生きておられるのか、想像もできません。
だからこそ、
少しでもその立場を想像できないかと思って
借りた本です。
ヨシタケシンスケさんの
「みえるとか みえないとか」という絵本の元にもなっています。
情報量
印象深かったのは、
「見えない世界というのは情報量がすごく少ないんです」
という記述。
目が見える=情報がたくさん入ってくる
情報がたくさん入ってくるから、
かえってそれに振り回されることもあり、
情報の意味を考えることが少なくなり、
行動を選ぶことも減ってくる。
目から入ってくる情報は、
80%とも90%とも言われています。
※ググってみたらそれぐらいの割合が出てきます。
これだけの情報が入ってこないということ。
情報の取捨をしなくて済むということなのかもしれません。
こだわる必要がない
また、
失明した方の話として
「(失明した)最初はどうやったら情報を手に入れられるか、ということに必死でした。
そういった情報がなくてもいいやと思えるようになるには2,3年かかりました。
これぐらいの情報量でも何とか過ごせるな、と。
自分がたどり着ける限界の先にあるもの、意識の地平線より向こう側にあるものには
こだわる必要がない、と考えるようになりました。」
※本文から引用。
無理に、情報を手に入れようとしなくても、
手に入る範囲で十分に生きていける。
そういう考え方なんですね。
僕は、
情報をいくらでも入手出来てしまうから
もっともっと情報が必要!欲しい!
情報に飢えたようになってしまうのかな。
なんて感じました。
身の丈に合った情報量というか、
知らないことは知らない、わからないことはわからない。
そんな感じで十分!
っていうことを学んだように思います。